クリスタのみならず、様々なペイントソフトにはレイヤーと言う機能があります。
レイヤーとは英語で層の事で、例えば背景レイヤーと人物レイヤーを分ける事でお互い色などが混ざる心配がなくなり、必ず奥の背景レイヤーよりも人物レイヤーが手前に来ると言ったのが最も典型的で炭塵な使い方でしょう。
また光の当たった部分のレイヤーや影部分のレイヤーのような分け方も多くなされます。
レイヤーウィンドウの操作
クリスタではデフォルトで右下にレイアウトされているレイヤーウィンドウですが、上にある物ほど手前に表示されます。
レイヤー同士をマウスのD&Dで直感的に入れ替えたり、レイヤーフォルダと言う物を設定できたりします。
フォルダを設定すると、フォルダ内にだけ効果を掛けたりフォルダをまとめて操作できるようになります。
合成モード
レイヤーには合成モードと言うのが設定されています。
デフォルトでは描いたとおりに表示されるのが通常となっていますが、他にも代表的な物に光やハイライト部分に向いた加算、影を作るのに適した乗算などが存在します。
合成モードはその名の通り、下のレイヤーに対してどのように合成されるかを決めるものです。
なのでベースの塗りの上に重ねて乗算や加算などのレイヤーを使わないと意味がありません。
なおレイヤーフォルダーの場合、フォルダーそのものの合成モードを設定する事が可能です。
下のレイヤーでクリッピング
クリスタでレイヤーを駆使する際に多用するであろう機能の一つが『下のレイヤーでクリッピング』でしょう。
これは、そのレイヤーに描いたものが下のレイヤーに重なる部分だけ表示されるというものです。
ハイライトや影を付けたり、複雑な模様をはみ出さず書き込んだり素材画像をそこにだけ表示させる、と言ったような使い方ができます。
また、クリッピングしたレイヤーを何層も重ねるとそれら全体をまとめて一つのレイヤーでクリッピングする事になり、例えば元のレイヤーの上にそれぞれクリッピング設定した影レイヤーと光レイヤーを一緒に重ねることができます。
レイヤーマスク
レイヤーマスクとは、言わば自由にやり直せる消しゴムです。
そのレイヤーのどの部分だけを表示させるかと言うのを、ブラシツールによる塗りなどで自由に作れるのです。
クリスタの場合、マスクを設定するとレイヤーサムネイルの右にマスクのサムネイルが表示されます。
実践・簡単な光と影付け
以上の機能を駆使して簡単にアニメ風の光と影を付けてみましょう。
とりあえず、ベースとなる塗りレイヤーを作ります。
それを2枚複製してそれぞれ加算と乗算に設定、さらにレイヤーマスクを設定します。
マスク機能で拭借りレイヤーと影レイヤーを彫り出せば完成です。
なおこの場合クリッピング機能は使っても使わなくてもいいですが、ベースの塗に半透明の部分がある場合その部分に違いが出てきます。
クリスタと言うのは非常に高機能で覚えることが多いですが、操作は非常に直感的に出来るよう工夫がなされているツールです。